小松宏誠は自然の美、特に鳥のもつ美しさに魅了され、「浮遊」をテーマとした作品を数多く発表しています。鳥はどのようにして空を飛ぶのか?羽根の形状や羽ばたく動作といったメカニズムはなぜこんなにも美しく、人を魅了して止まないのか?そういった純粋な疑問を追求するように、主に羽根を用いて作品や様々なプロジェクトを展開してきました。近年では羽根に変わる新素材を用い、これまでには実現できなかったスケールの作品も発表しています。

小松宏誠は1981年に徳島県に生まれ、現在は東京を拠点に活動しています。2006年に東京藝術大学大学院修了後、アトリエオモヤのメンバーとして活動を開始、インスタレーションやメディアアートの分野において数々の実験的なプロジェクトを手掛けました。2006年には「第10 回文化庁メディア芸術祭」アート部門審査委員会推薦作品に選出され、2014年に手がけた商業施設での空間演出によりDSA日本空間デザイン賞2015優秀賞を受賞。アート領域のみならず空間デザインの分野においても高い評価を得ています。近年では美術館での展示をはじめ、大型施設のホールを彩る大型デコレーションや、国内外のブランドショップとのコラボレーション企画を手掛けるなど、今後さらなる活躍が期待される作家です。